水道屋コラム 配管について その2
~銅管~
主に給湯用に使用されていました。
耐熱温度が高く、鉄管では熱で内部の塩化ビニルが劣化してしまう為です。
熱伝導率が高い為、給湯器で熱したお湯を効率よく配水出来るというメリットがあります。
逆にデメリットはと言うと、まずは配管方法にあります。銅をつなぐ為にはロウ付け(はんだ付け)しなければなりません。火(バーナー)であぶり熱しながらはんだを溶かしてくっつける必要があり、ある程度の技術も必要ですし、火を使用するので場所によっては引火の危険性もあります。やはり何より作業効率が悪いという弱点がありますし、また腐食によりピンホールという小さな穴が開き水漏れを起こし易いという欠点もあります。
※現在ではロウ付けしないでも配管できる工法(部材)もあります。
~塩ビ管~
・VP管=硬質ポリ塩化ビニル管、通称肉厚塩ビ管とも呼ばれ、錆び易い鉄管に替わり家屋全体や、埋設箇所はVP管で他は鉄管という様に使用されていました。60℃以上では使用できない為主に給水に使用されていました。
専用の塩ビカッターやシャーパーを使えば簡単に長さを調整出来、接続も接着剤で可能なため非常に作業性が良いものです。
弱点は経年劣化により材質が脆くなったり、衝撃や歪みに弱いという性質が挙げられます。
また低温時に割れやすいという特性も持っています。
こちらも30年程前の家屋での、クラックによる漏水の修理依頼がたまにあります。
追記:集合住宅においては排水に使用されているケースもあります。